工藤庸子, 放送大学教授,
eternel imparfait

工藤庸子 著作一覧

2009年 5月 4日
『政教分離を問いなおす ― EUとムスリムのはざまで』
ルネ・レモン著 工藤庸子・伊達聖伸/訳・解説
  青土社 2010年 〈目次〉
『砂漠論 ― ヨーロッパ文明の彼方へ』
  
左右社 2008年 〈目次〉
『世界の名作を読む』(大石和欣氏と共編)
  放送大学教材 2007年 〈目次〉
『大人のための「学問のススメ」』(岩永雅也氏と共著)
  講談社現代新書 2007年 〈目次〉
『フランスとその〈外部〉』(石井洋二郎氏と共編)
  
東京大学出版会 2004年 〈目次〉
『異文化の交流と共存』(編著)
  
放送大学大学院教材 2009年 〈目次〉
『言語文化研究 Ⅱ 都市と旅 ― フランス語で世界を読む』
  
(池上俊一氏と共編) 放送大学大学院教材 2005年 〈目次〉
『宗教 vs. 国家 ― フランス〈政教分離〉と市民の誕生』
  
講談社現代新書 2008年 〈目次〉
『ヨーロッパ文明批判序説 ― 植民地・共和国・オリエンタリズム』
  
東京大学出版会 2003年 〈目次〉
『サロメ誕生 ― フローベール/ワイルド』
  
新書館 2001年 〈目次〉
『フランス恋愛小説論』
  
岩波新書 1998年 〈目次〉
『恋愛小説のレトリック ― 「ボヴァリー夫人」を読む』
  
東京大学出版会 1998年 〈目次〉
『小説というオブリガート ― ミラン・クンデラを読む』
  
東京大学出版会 1996年 〈目次〉
『プルーストからコレットへ ― いかにして風俗小説を読むか』
  
中公新書 1991年 〈目次〉
『Passages ― De France et d’ailleurs』(編著)
  東京大学フランス語教材 2001年
〈目次〉
『フランス語基礎』(E. ヴァセルマン氏と共著)
  放送大学教材 2006年
 〈目次〉

 

 
『政教分離を問いなおす ― EUとムスリムのはざまで』

青土社,2010年

『政教分離を問いなおす』まえがき (工藤庸子)

ルネ・レモン 『政教分離を問いなおすEUとムスリムのはざまで』 (工藤庸子 = 訳)
【Ⅰ 例外的なコメモラシオン】
不可侵の法律? / この一世紀にどれほどの変化がおきたことか!
【Ⅱ われわれは何を祝ったのか?】
同じ法律の複数の読み方 / 政教分離とライシテ / ライシテをいかに定義するか?
【Ⅲ 二百年の歴史】
前史 / 信仰と市民権を分かつ第一の分離 / 国家の中立性、宗派の多元性 / 学校と教会の分離 / 公共空間からの排除 / 宗教の法と市民の法の分離
【Ⅳ 政教分離法】
【Ⅴ 法の適用】
【Ⅵ ライシテと学校】
【Ⅶ ライシテと信教の自由】
【Ⅷ 結論は出ていない】
ヨーロッパという広がりのなかで / イスラームという存在

参考資料 (伊達聖伸 = 訳・解説)
資料① 諸教会と国家の分離に関する法
資料② フランス枢機卿・大司教会議宣言いわゆるライシテ関連諸法について、そしてそれらと戦うために取るべき手段について
資料③ フランス枢機卿・大司教会議宣言
資料④ 信教の自由に関する宣言
資料⑤ 現代社会における信仰を提案するフランスのカトリック信徒への書簡
資料⑥ フランス司教会議宛、教皇ヨハネ・パウロ二世の書簡フランスのライシテについて

【参考資料解説】カトリックはいかにしてライシテを受容するにいたったのか

【用語解説】フランスのライシテの歴史を読み解くためのキーワード
◆ガリカニスム ◆人権宣言 ◆聖職者民事基本法 ◆コンコルダート/政教条約 ◆ファルー法 ◆フェリー法 ◆一八八四年法/組合法 ◆ゴブレ法 ◆一九〇一年法/結社法 ◆一九〇五年法/政教分離法 ◆ライシスム ◆信徒団体 ◆一九五九年法/ドゥブレ法 ◆サヴァリ法案 ◆ドゥブレ報告書 ◆スタジ委員会 ◆コミュノタリスム

ライシテ関連年表

【訳者解説】さまざまの政教分離カトリック/プロテスタント/ムスリム (工藤庸子)
1・フランス共和国は 「特殊」 なのか
「頭を冷やして考えよう」 / イスラーム対ヨーロッパという二元論 / カトリックの 「教導権」 とヴァチカンという 「教会国家」 / 一九世紀「霊的な力の目覚め」 / 二〇世紀「分離」 から 「妥協」 へ / 「ライックな共和国」 というアイデンティティ / EU内の 「多文化主義」
2・アメリカ式政教分離と神の 「居場所」
ローマ教皇庁と合衆国の修道女たち / 植民地から 「政教分離」 の合衆国へ / フランス式の 「宗派」 とアメリカ式の 「教派」 / 聖書・建国神話・市民宗教 / 「デザイナー」 としての神
3・ケベックという参照点
カトリックとプロテスタントの接点で / カナダの 「多文化主義」 をフランスから見る / ブシャール=テイラー委員会 / 「インターカルチュラリズム」 とは何か / 譲渡された植民地の 「信教の自由」 / 「新世界」 とケベック式政教分離の射程
4・ライシテとムスリム
「キリスト教世界」 の構図 / イスラームにおける 「政教分離」 と 「世俗化」 / 「国教」 のもとでの 「寛容」 から、イスラームを包摂する 「多元主義」 へ / 「ムスリム共同体」 とは何か / 個別化するムスリム / イスラーム復興運動と 「ムスリム文化」 / 「共同体」 としてのキリスト教 / イスラームという宗教の 「本質化」

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『砂漠論 ― ヨーロッパ文明の彼方へ』
左右社,2008年

『砂漠論』【 Ⅰ 形象をめぐって 】
砂漠論 /作家の肖像を読む /心と身体のディコトミー âme, cœur, esprit, mentalité

【 Ⅱ おりおりの古典 】
それぞれのプルースト ― 『失われた時を求めて』全七篇 /共和国の視点/唯物論の美 ― 『パリの胃袋』『ボヌール・デ・ダム百貨店』を中心に /マリアとマリアンヌ ― 宗教社会学としての『ルルド』 /『ロリータ』の〈フロベール的イントネーション〉について

【 Ⅲ 書物への友愛 】
小説という夢幻の島 ― 松浦寿輝『半島』 /濃密な言葉に浸されて美の残像が輝く ― 石井洋二郎『美の思索 生きられた時空への旅』 /文学と美術の親密な語らいを夢見て ― 三浦篤『近代美術家の表象 マネ、ファンタン=ラトゥールと1860年代のフランス絵画』 /作家の耳と手 ― 吉田城『小説の深層をめぐる旅 プルーストと芥川龍之介』 /<言葉>と連れだって広大な地球を漂流しよう ― 管啓次郎『オムニフォン <世界の響き>の詩学』 /サイードという名の苛立ち ― エドワード・W・サイード『オリエンタリズム』『遠い場所の記憶 自伝』 /ピエール・ノラと〈現在時〉の歴史学 ― ピエール・ノラ『記憶の場 フランス国民意識の文化=社会史』 /〈危機〉を語らぬために ― 二宮宏之『マルク・ブロックを読む』 マルセル・プルースト『失われた時を求めて』鈴木道彦訳 /〈人種論〉と西欧世界 ― マルク・ブロック『奇妙な敗北 1940年代の証言』 レオン・ポリアコフ『反ユダヤ主義の歴史』/世界史の開かれた展望のもとに ― 羽田正『イスラーム世界の創造』

【 Ⅳ 翻訳の余白に/貴婦人が砂漠に憧れるとき ― バルザック『ランジェ公爵夫人』論 】
紺碧の地中海にて /灼熱の砂漠と文明のヨーロッパ /「バルザックは正当王朝派、カトリック、貴族主義者です」 /コケットリー /雅なるものと闇の力 /罪の告解 /裸足の誘惑 /聖女テレサ /エピローグ ― 手紙

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『世界の名作を読む』[+1CD](大石和欣氏と共編)

放送大学教材 2007年

『世界の名作を読む』<1> セルバンテス 『ドン・キホーテ』 (一)  (工藤庸子)
風車とドン・キホーテ /芸術とは誇張である /アラビア人の作者シデ・ハメテ・ベネンヘリ /贋作『ドン・キホーテ』と後篇の出版

<2> セルバンテス 『ドン・キホーテ』 (二)  (工藤庸子)
われらのアンチ・ヒーロー /サンチョ・パンサの知恵 /幻想と現実の反転する世界 /「森の騎士」またの名を「鏡の騎士」 /ドン・キホーテ・ワールドに遊ぶ /憂鬱な書物

<3> エミリー・ブロンテ 『嵐が丘』  (大石和欣)
入り組んだ「語り」の構造 /ロマン主義と『嵐が丘』 /女性の狂気と財産 /『嵐が丘』の評価と映像化の問題

<4> ドストエフスキー 『罪と罰』  (沼野充義)
『罪と罰』の現代性 /犯罪小説としての『罪と罰』 /ペテルブルクの現実と幻想 /「踏み越える」こと /驚くべき精神の振幅

<5> チェーホフ 『ワーニカ』 『可愛い女(ひと)』 『犬を連れた奥さん』  (沼野充義)
後から来た人 /『ワーニカ』の問いかけ ― 手紙は届くのか? /『可愛い女』 ― オーレンカは可愛い女か? /『犬を連れた奥さん』 ― 本当の生活はいつ始まるのか?

<6> ハーマン・メルヴィル 『書写人バートルビー』  (柴田元幸)
「動かない人」バートルビー /都市小説としての『バートルビー』 /生きることの意味を問う /バートルビーの末裔

<7> マーク・トウェイン 『ハックルベリー・フィンの冒険』  (柴田元幸)
求心的な孤児 /遠心的な孤児 /自然と文明 /奴隷制 /ハックの声

<8> マルセル・プルースト 『失われた時を求めて』 (一)  (工藤庸子)
「知性の記憶」と「無意志的な記憶」 /プチット・マドレーヌの味と匂い /小説の書き方、書き始め方

<9> マルセル・プルースト 『失われた時を求めて』 (二)  (工藤庸子)
賑やかな風俗小説 /重い病と他者としての身体 /愛する者の死 /心の間歇

<10> ヴァージニア・ウルフ 『ダロウェイ夫人』  (大石和欣)
繊細な女性作家 /「意識の流れ」と翻訳の問題 /孤独と倦怠と不安 /「均衡」と死の影 /風俗描写とシネマトグラフィー

<11> フランツ・カフカ (一) 『変身』  (池内紀)
フシギな小説の誕生 /「虫男ザムザ」のおかしさ /誰が、そして何が変わるのか

<12> フランツ・カフカ (二) 『断食芸人』  (池内紀)
何もしないという芸 /小説は作者を語る /断食芸人の死とフランツ・カフカの死

<13> イタロ・カルヴィーノ (一) 『魔法の庭』 『楽しみはつづかない』  (工藤庸子)
子どものまなざしは何を捉えるか /戦争体験の語り方 /短編と断片とポストモダン小説

<14> イタロ・カルヴィーノ (二) 『ある夫婦の冒険』 『ある詩人の冒険』  (工藤庸子)
冒険について /むずかしい愛 /沈黙と詩的言語

<15> まとめ ― 文学の読み方、語り方  (工藤庸子)
物語の構造 /外観と内面の描き方 /世界の名作とは何か /読書の愉しみ

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『大人のための「学問のススメ」』(岩永雅也氏と共著)

講談社現代新書 2007年

『大人のための「学問のススメ」』【 前口上 大人こそ学んでみたら? 】
イラダチの時代 /市民のための教育論を /一緒に怒ってください! /「ボケ」と「ツッコミ」でいきましょう /「人生の正午」と「ミドルエイジ・クライシス」

【 第1章 問題提起 ― 「わたしも主婦です!」 】
<1> 「社会人」って誰? (工藤)
では「ボケ」と「ツッコミ」ということで…… /内心は憤然 /「高度専門職業人」と「資格取得」 /主婦は「社会人」でも「職業人」でもない? /第三のターゲットは「虚学」?
<2> 「主婦」と「社会人」 (岩永)
「主婦」という語の国際基準 /「社会人」という教育用語の不思議
<3> 「生涯学習」って何? (工藤)
もう一度、「主婦」にこだわります /行政のヴィジョンと現場の感覚にギャップは?

【 第2章 市場原理と生涯学習 】
<1> 新自由主義と生涯学習 (岩永)
あらためて自己紹介 /あらためて「主婦」のこと /「学んだ人ほどよく学ぶ」 /生涯学習はドロップアウトの受け皿だった!?
<2> 「団塊の世代」よ…… (工藤)
歴史の復習 /大学紛争と大学改革と新自由主義 /大学をもう一度、のぞいてみませんか? /「百パーセント企業戦士」と「百パーセント主婦」

【 第3章 大人のための「教育と国家」論 】
<1> 「成人学習」の社会的根拠 (岩永)
「非紛争団塊世代」こそがカギを握る /成人の学習が公的にサポートされる根拠
<2> 「需要」はどこに? (工藤)
世代論にこだわってみます /「巨大な潜在需要」という神話? /公的にサポートされた教育プログラムの責務 /面接授業の教室から

【 第4章 大人の知力は結晶性 】
<1> 成人の知力にあった学び方とは (岩永)
「賢明な市民」と大衆化社会 /成人学習者の特性 /「流動性知力」と「結晶性知力」 /学習メディアと年齢層
<2> 生涯学習の醍醐味 (工藤)
成人学習者とメディアの多様化 /生涯学習の醍醐味は知の結晶作用 /コピペ! /言葉の風景

【 第5章 教養と学問と研究と 】
<1> 「深さの教養」と「広さの教養」 (岩永)
「教養について思うこと」 /教養の来歴 /深さの教養 /広さの教養 /大学における「教養知」の不当な地位
<2> ふたたび大学へのお誘い (工藤)
「教養」の次には「研究」を /「研究」にも深さと広さがある /学問の世界のジェンダー構造 /放送大学から東大へ……

【 第6章 「大人の教育」の現場から 】
<1> 家庭の教育力と企業の教育力 (岩永)
子どもの「学力」と大人の「教養」 /大人の「教養」とスポーツ新聞 /内的コミュニケーションの技法と教養 /OJT=日本の企業の教育力 /OJTの変質 /生涯学習としての企業内教育
<2> 外国語教育と異文化コミュニケーション (工藤)
現場の教師として考える /役に立つ知識と外国語 /外国語教育の「第三の道」 /社会人教育のための「第四の道」 /世界に向けて窓を開く

【 第7章 海外の生涯教育事情 】 (岩永雅也)
イギリス ― 労働者教育と教養主義の葛藤 /フランス ― 公的継続教育とアソシアシオン /ドイツ ― 学校教育の補完としての継続教育 /アメリカ ― 生涯学習の再先進社会 /韓国 ― 統制と自由市場の狭間で /中国 ― 社会主義体制と巨大な教育市場

【 第8章 持続する社会のための教育論 】 (工藤庸子)
サステイナビリティとは何か /なぜゴーギャンなの? ― 人文学的解説の試み /「持続する社会」の哲学と生涯学習 /多文化の共生と多言語主義 /それは「国民教育」の責務です

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『フランスとその〈外部〉』(石井洋二郎氏と共編)

東京大学出版会 2004年

『フランスとその〈外部〉』【第一部 思考としての〈外部〉】
<1> 触媒としての外部 ― ヨーロッパ的「精髄」の回帰をめぐって  (鈴木啓二)
アポリアに耐えること/触媒としての「外部」/カナの奇跡/「東洋」という外部/1925年のシュルレアリスト/「精髄」の回帰
<2> フランスの歴史家と「ドイツ」 ― ミシュレとマルク・ブロックをめぐって  (池上俊一)
はじめに/ナショナル・ヒストリーから人類史へ/比較史への視座/むすび ― フランスにおけるドイツ的なるものの運命
<3> 「抵抗」するフランス ― 精神分析の言語論的展開への道  (原和之)
「スクリーン」としての精神分析/フランス精神分析の言語論的展開 ― いかなる「言語」なのか?/ラガーシュとラカン ― 良識の「抵抗」と二つの間主体性
<4> 六八年五月、ダカール ― 共和政体の翻訳論  (真鍋一郎)
西アフリカの街頭から/ダカールの「五月」/翻訳のサンディカリスム/展望のために

【第二部 運動としての〈外部〉】
<5> 開かれた国家理念が秘める閉鎖機構 ― フランス同化主義をめぐって  (小坂井敏晶)
問題提起/ドイツとフランスの国籍概念/多民族主義と普遍主義のジレンマ/ルナンの矛盾/民族という虚構/同一性維持のからくり/虚構性の隠蔽/フランス同化主義の実像/結論に代えて
<6> 「持たざる者の運動」と自己表象のアート  (稲葉奈々子)
言葉を取り戻す/社会運動論のなかで個人はどのように扱われてきたか/社会運動という表現手段からの排除/日常性の抵抗/社会運動という表現手段の獲得
<7> シャルダンの「つましい望み」とムスリム少女のスカーフ ― 国家の宗教と個人の信仰  (羽田正)
シャルダンとカトリック/少女のスカーフとライシテ
<8> 暴力のエコノミー ― 新しいアメリカの世紀とその地平  (増田一夫)
グローバル化時代の民主主義/帝国の民主主義/無限の正義/自己免疫のエコノミー

【第三部 距離としての〈外部〉】
<9> 「フランス」の肌の傷 ― フランツ・ファノン『黒い肌、白い仮面』を読む  (管啓次郎)
肌、逃れられない表面/ファノンがたどった「距離」/生きられた肌/社会の提喩としての個人/両義性、マノーニ、サルトル/奴隷制という傷/未来への問いかけ
<10> 王国から植民地へ ― マダガスカル、首都アンタナナリヴの変貌  (森山工)
「千人の町」アンタナナリヴ/「王都」アンタナナリヴ/「植民地の首都」アンタナナリヴ/変貌するアンタナナリヴ/植民地都市における内部化と外部化
<11> 不在の母語 ― モンテビデオ人としてのロートレアモン  (石井洋二郎)
はじめに/移民都市モンテビデオ/ナショナル・アイデンティティの問題/二言語併用者イジドール/スペイン語版の『イーリアス』/変貌するテクスト/雑種的エクリチュール/おわりに
<12> 「アーリアの叡知」を求めて ― ロティ/1900年/インド  (工藤庸子)
巡礼の旅立ち/ポンディシェリ版『(イギリス人ぬきの)インド』/文明のトポスとしてのインド亜大陸/「イギリス人ぬき」という仕掛け/神々の民バラモン/啓示は訪れたのか?/サクレ=クールとエッフェル塔

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『異文化の交流と共存』(編著)

放送大学大学院教材 2009年

『異文化の交流と共存』【 第Ⅰ部 宗教と文明 】
<1> キリスト教文明 vs. イスラム?  (工藤庸子)
文明と文化 /啓蒙の世紀まで /モンテスキューの文化相対主義 /ナポレオンのエジプト遠征と「キリスト教文明」 /それは「宗教の復讐」か? /グローバル化の時代と宗教
<2> アメリカのイスラム : マルコムXの旅  (高橋和夫)
ぶれた写真 /X /スラムのイスラム /ハッジ /アメリカのイスラムの風景 /旅の意味 /ルイス・ファラカン
<3> ムスリム同胞団 : スエズ運河のほとりで生まれたイスラム復興運動  (高橋和夫)
海と改革 /共有体験としての西洋の衝撃 /スエズ運河のほとりで /ナセル /「建設者」

<4> 政教分離と共和国  (工藤庸子)
「スカーフ事件」をめぐって /宗教と学校教育 /「ライシテ」の法制化 /カトリックとプロテスタント /アイデンティティとしての宗教
<5> 寛容と不寛容のプロテスタンティズム  (大石和欣)
バーミンガムの暴動 /国教会の変容 /異端と文学 /ユニタリアン派の桎梏 /革命の余波 /慇懃なコリンズ氏と熱狂するメソディストたち /プロテスタンティズムの精神と文化

【 第Ⅱ部 人種と民族とジェンダー 】
<6> 奴隷貿易・奴隷制というトラウマ  (大石和欣)
消去された過去 /三角貿易の実態 /奴隷たちの異文化体験 /抵抗と廃止運動 /奴隷たちの表象
<7> 傷と記憶と歴史  (工藤庸子)
国家と歴史の記憶 /証言するのは誰か /文学とジャーナリズム /「記憶」となったギニアの少年たちの遺書
<8> フランス人海軍士官の見た明治の長崎  (工藤庸子)
アジアの海と1885年の長崎 /性的歓待の掟 /『お菊さん』の読み方 /政治と異国趣味とジェンダー
<9> 西洋の衝撃/イランのジャラール・アーレ=アフマドの『西洋かぶれ』を例として  (高橋和夫)
ネクタイとバービー人形 /ジャラール・アーレ=アフマド /ガルブザデギー /『ガルブザデギー』を越えて
<10> トルコの苦悩/民主主義,民族主義,世俗主義  (高橋和夫)
『亀も空を飛ぶ』 /クルド人とは /中東の「台湾」 /クロワッサンとウィンナー・コーヒー /オスマン帝国 対 「オスマン・トルコ帝国」 /「世俗原理主義」 /美徳党のよろめき /「すらむ」政党とイスラム政党 /亀は国境を越えるのか /トルコと新しいアイデンティティ
<11> 多文化(=他文化)の表象としての移民へのまなざし  (大石和欣)
プレミア・リーグの「多国籍化」 /『ベッカムに恋して』 /流入する移民と法の囲い込み /ラシュディ事件をめぐって /移民へのまなざし

【 第Ⅲ部 言語と文化 】
<12> ディアスポラな英語の増殖  (大石和欣)
OED とマリー博士の苦闘 /英語の変遷 /ジョンソン博士の『英語辞書』 /自己増殖する英語 /英語帝国主義と日本
<13> 多言語・多文化の国家 中国  (宮本徹)
中国における「二重の多様性」 /前近代における「二重の多様性」 /「文」の桎梏のなかで /官話と白話のあいだで /「文」,逃れがたきもの
<14> ケベックの試み  (工藤庸子)
宗教的シンボルと多文化主義 /植民地の建設から「ネイション」の形成へ /「静かな革命」まで /ケベックとカナダ
<15> 多文化共生社会を求めて  (工藤庸子)
「国語」と近代ヨーロッパ /ホー・チ・ミンの言語政策 /マレー語からインドネシア語へ /国際化・多言語主義・多文化共生社会

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『言語文化研究 Ⅱ 都市と旅 ― フランス語で世界を読む』

(池上俊一氏と共編) 放送大学大学院教材 2005年

『都市と旅』<01> 世界のなかのフランス語  (工藤庸子)
「普遍的」なフランス語? /「明晰」の根拠 /異文化コミュニケーション ― ネルヴァルの『東方紀行』より /ジェンダーの視点から /フランス語の普及とフランコフォニー

<02> パリと鉄道  (石井洋二郎)
速度の体験 /風景の抹殺 /駅という空間 /都市の変容 /鉄道小説の誕生

<03> 旅人としての新しい女性たち  (工藤庸子)
旅の文化史 /旅立つ女性たち /「芸術愛好家」としてのガートルード・スタイン /「レスボスの女王」と呼ばれた鉄道王の娘 /コレットあるいは「さすらいの女」

<04> パリの市場と食料調達  (池上俊一)
特別待遇された大食漢パリ /地方からパリへの食糧輸送 /パリの市場の歴史 /農民と都市民の食卓

<05> 都市の鐘の音  (池上俊一)
鐘の登場 /教会の鐘の霊的作用 /都市の鐘の諸用途 /鐘の音をめぐる争い /近代の鐘

<06> 国民と国土  (工藤庸子)
国土を俯瞰する /空間と時間のなかの旅 /擬人化される国土 /都市小説のなかの幻想のパリ /観光と国民的スポーツ

<07> 愛国心は少年文学から?  (工藤庸子)
「国民」と「教育」というキーワード /ライバルはイギリス人 /アーリア幻想とパールシー教徒の麗しき未亡人 /民主主義の大国アメリカ /母なる祖国を求めて

<08> 港町の表象  (深沢克己)
海の風,移動の十字路 /歴史のなかの港町 /異国の船荷 /東方の香り,他者との出会い /表象と現実 ― 現代の港町

<09> 移動する人々とフリーメイソン世界共和国  (深沢克己)
秘密社交団体の神話と現実 /フリーメイソンの起源と成立 /『アンダーソン憲章』の基本思想 /島国から大陸へ ― 友愛を求める旅人たち /ラムジ騎士と高位階制

<10> 砂漠というトポス  (工藤庸子)
アフリカ大陸とイスラームの旅人 /ナポレオンのエジプト遠征 /知の集積としてのオリエント旅行 /サハラ砂漠の探検時代と「黄金の都市」伝説 /砂の世界に魅せられて

<11> 旅する詩人たち  (石井洋二郎)
南米からフランスへ /二重の文化的距離 /放浪する少年 /アフリカへの脱出

<12> 島とユートピア  (工藤庸子)
植民地史のなかの南太平洋 /「愛の島」の誕生 /人類学の視点から /ゴーギャンとヨーロッパ文明批判

<13> アジアと文明の遺跡  (工藤庸子)
ヨーロッパから見たアジアの地政学 /アンコール・ワット発見史 /文明の遺跡をいかに顕揚するか /1931年パリ植民地博覧会 /遺跡は誰のものか?

<14> 幕末・明治の日本とフランス  (柏倉康夫)
フランスの近代化と海外膨張 /欧米列強と東アジア /安政修好通商条約の締結 /見聞記に見る日本

<15> 奴隷の旅・クレオールの声  (工藤庸子)
メリメの描いた「中間航路」 /モンテスキュは奴隷制に反対したか? /奴隷制廃止とシェルシェールの肖像 /悪夢の記憶を語るクレオール

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『宗教 vs. 国家 ― フランス<政教分離>と市民の誕生』

講談社[講談社現代新書],2007年

『宗教 vs. 国家』【 はじめに 】
「フランス国民」とキリスト教 /「人権とカトリック」という問題提起 /現代世界の問題としての「政教分離」 /「小説」と「歴史」

【 第1章 ヴィクトル・ユゴーを読みながら 】
文化遺産としての『レ・ミゼラブル』 /ユゴーは神を信じていたか / ミリエル司教の約束 /聖職者のステータス /「正義の人」として /革命の闘士の死 /ジャン・ヴァルジャンは三度死ぬ /修道女の遺言 /ペール・ラシェーズの墓石

【 第2章 制度と信仰 】
「市民」であることの崇高な意味 /ナポレオンの「コンコルダート」 /発展するコングレガシオン(修道会) /カトリックの「女性化」 /告解という制度 /「霊的発酵」の時代 /ルルドの奇蹟 /「教育の自由」について /修道院で育った娘たち

【 第3章 「共和政」を体現した男 】
第三共和政の成立 /ジュール・フェリーと環境としての宗教 /結婚がもたらしたもの /「プロテスタントは共和派」という構図 /フリーメイソンは宗教か /宗教団体と政治活動 /「ライシテ」とは法律の問題である /女性参政権のない共和国 /「小学校教師への書簡」 /「自由・平等・友愛」という標語 /「友愛」から「連帯」へ /共和国の「道徳」と市民の「尊厳」 /教育の「男女平等」について

【 第4章 カトリック教会は共和国の敵か 】
噴出する反教権主義 /コングレガシオンへの「宣戦布告」 /ドレフュス事件から人権リーグへ /ルルドの聖地巡礼とヴォランティア活動 /1901年のアソシアシオン法 /1905年の政教分離法 /「不可分の非宗教的な共和国」という国是 /アソシアシオンと市民社会 /スカーフ事件へのアプローチ

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『ヨーロッパ文明批判序説 ― 植民地・共和国・オリエンタリズム』
東京大学出版会,2003年

『ヨーロッパ文明批判序説』【 第Ⅰ部 島と植民地 】
<1> 1870年代の地球儀とポリネシア幻想
北半球と観光旅行 /ブラック・アフリカと探検家たち /フランス植民地史に関する最小限のメモ /地球儀のトポス /1770年代のポリネシア /コロニアリズムと文明批判 /半世紀後の公式見解
<2> 「絶海の孤島」から「愛の楽園」まで
海は毒物、船は汚物 /カリブ海のロビンソン /言説としての食人妄想 /無人島の支配者が社会性に目覚めるとき /ポールとヴィルジニーの「小さな社会」 /風景式庭園のはぐくむ美徳について /愛と死と聖書 /ヒロインの昇天 /羞恥とヴェール /それは「自然」か「文明」か?
<3> 黒人奴隷と植民地
侘しき愛の島 /旅行記の書き方 /クレオール幻想の誕生 /地球を博物学的に記述する /ビュフォンの人種論 /妄想としての類人猿
<4> フランス共和国の奴隷制廃止派(アボリシオニスト)たち
いくつかの前提となる事項 /1794年と1848年 /世界史の年譜 /批判の先駆者たち /メリメの描いた「中間航路」 /奴隷の「反乱」か「革命」か /ユゴーの処女小説に見る混血の脅威 /奴隷制廃止と植民地帝国 /共和主義者シェルシェールの肖像 /島の視点から /文明批判とクレオール

【 第Ⅱ部 言説としての共和国 】
<1> 国境の修辞学 ― ミシュレの方へ
アジアの密林とアンドレ・マルロー /海の論理・陸の論理 /「国境」の発明? /それぞれのホメロスを求めて /一つの国家・一つの言語 /「タブロー」として国土を見る /国境地帯をいかに記述するか /愛国少年とフランス語 /高尚な伝統としてのグランド・ツアー /国土というアイデンティティ
<2> 「ナショナル・ヒストリー」から「国民文学」へ ― ヴィクトル・ユゴーを求めて
それはウォルター・スコットからはじまった /歴史家となるのは誰か /革命をいかに語るか /ソルボンヌ大学のフランス革命史講座 /文学史という制度 /知名度アンケート /パンテオンの国民詩人 /『レ・ミゼラブル』と「文明化の使命」 /「国民文学」の技法 /バルザックを読む
<3> 共和国の辞典 ― ピエール・ラルースをめぐって
辞典 /ボナパルトからナポレオンへ /キリスト教文明のなかの普遍史 /進歩とデカダンス /中世とネイションとしてのフランス /文明とは何か /不在のイスラーム? /「民族」(エトニー)という言葉は存在しなかった /宗教とは何か /信仰の諸形態とキリスト教の優位性

【 第Ⅲ部 キリスト教と文明の意識 】
<1> 知の領域としてのオリエント
砂漠と隠者 /エジプトへ! /文明史のなかのアジア /「幻想の図書館」の新刊書 /母なるガンジス河 /恐るべき仏教
<2> セム対アーリア
光の奔流 /薄明の民 /エジプト植民地帝国 /アラブ王国の夢 /イデオロギーとしての人種概念 /文明の概念も変容する /言語と血 /ヨーロッパのなかのアーリアとセム /プルーストの場合
<3> 記述されたイスラーム世界
牛とゴキブリと不信の徒 /ミゲル・デ・セルバンテス・サアベドラの貴重な体験 /アルジェの《浴場》とキリスト教徒のモーロ娘 /文体論の視点から /地中海の魅惑と恐怖 /遥かなるペルシア /オリエントの叡知 /キリスト教世界の不寛容について
<4> 非宗教性(ライシテ)の時代のキリスト教
国家と宗教 /非宗教的(ライック)な共和国のヴォルテール的精神 /旅に出るオリエンタリストたち /ネルヴァルの文献学と時事問題 /世界史のなかのイエス /アーリア人種のキリスト教 /セム的なるものとルナンの宗教史 /フローベールの百科事典

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『サロメ誕生 ― フローベール/ワイルド』

新書館,2001年

『サロメ誕生』【 聖書とオリエントの地政学 】
<1> 少女・淫婦・斬首
「福音書」の名もない少女 /「黙示録」とバビロンの大淫婦 /邪宗の女・姦淫の姉妹 /美しき首斬女たち /女が首を斬られるとき
<2> オリエントの地政学
ヴィクトリア朝のなかの古代ギリシャ /エジプトの解読―「聖書の舞台」から「文明の起源」へ /文明・フランス革命・歴史 /「古のオリエントは若々しい」 /文献と紋切り型辞典 /「ヨーロッパ人種の国民的宗教」について―エルネスト・ルナン /文学は「科学」となる
<3> 幻想としてのサロメ
ヨカナンの場、あるいは「水溜」の象徴的解釈について /「雅歌」と倒錯 /踊るサロメ・踊るエクリチュール /サロメ幻想に招かれて―音楽とバレエ /「オリエンタリズム」から「人類の聖書」へ /「制度」と「哲学」のあいだで―イエスとは何か
<付記>
ヘロデ・アンティパス時代のパレスティナ地図 /ヘロデ王家の系図

『 ヘロディア 』 ギュスターヴ・フローベール 工藤庸子訳

『 サロメ 』 オスカー・ワイルド 工藤庸子訳

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『フランス恋愛小説論』

岩波書店[岩波新書],1998年

『フランス恋愛小説論』【 1 『クレーヴの奥方』 ― ラファイエット夫人 】
恋のために盲目にはならない /恋愛のマナー あるいは雅ということ /覗き見をする男の幸福と不幸 /ヒロインの白い膚はあかくなる /宮廷というトポス /サロン ゴシップ 恋愛論 /作者は匿名を希望する

【 2 『危険な関係』 ― ショデルロ・ド・ラクロ 】
われらの運命は征服すること /メルトイユ夫人はフェミニスト? /手紙を書く 手紙を読む /メディアとしての手紙 /猫も杓子も恋文を読む時代 /プライヴァシーと公共性 /職業軍人と小説家

【 3 『カルメン』 ― プロスペール・メリメ 】
カルメンという謎 /エスニシティと他者の構図 /死刑囚が魔性の女について語るとき /カルメンはいつだって自由なのさ /エキゾチックな女はエロチック? /文献学とロマネスク /有能な官僚でもある作家が小説を書いてみるとき

【 4 『感情教育』 ― ギュスターヴ・フローベール 】
それはひとつの幻のようであった /恋愛 姦通 家族制度 /四人の女と三つのブドワール /女たちの四季 /男たちの社会 /恋愛と革命 そのすれちがいと対位法的調和について /トルコ女 人妻 母 /凡庸さの時代に生きる青年たちの物語 /芸術のなかで生きる小説家

【 5 『シェリ』 ― コレット 】
レアという女 /身体を見る 身体の声を聞く /老いと贅沢 /あたらしい母と息子 /性差のゆらぎについて /裏と表 あるいは踊り子が国民的作家になるとき

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『恋愛小説のレトリック ― 「ボヴァリー夫人」を読む』

東京大学出版会,1998年

『恋愛小説のレトリック』【 1 タイトルと固有名 】
名とタイトルと19世紀小説 /ボヴァリー夫人 /シャルル・ボヴァリー /シャルボヴァリ /シャリヴァリ /ボヴァリー夫人―地方風俗

【 2 序文のない小説 】
序文の機能―ひとつのプロトタイプ /バルザックの序文 /フローベールの手紙 /なぜ序文は書かれなくなったのか

【 3 僕らは自習室にいた…… 】
国民文学と小説の時代 /想像の共同体 /「僕ら」は彼のことを覚えていない…… /均質で空虚な時間の「僕ら」 /はじめとおわり /19世紀と小説の時空

【 4 視点と描写 】
ドン・キホーテの兜 /シャルルの帽子1―視点の設定 /シャルルの帽子2―テクスト分析のこころみ /視点の移動

【 5 男が女に出会うとき 】
男が女を見る /ポートレイトの技法 /見る行為と名指す行為 /見られる女と見えない部分 /エンマ嬢は顔を赤らめた……

【 6 季節はめぐる 】
小説と季節と天候 /プルーストの晴雨計 /シャルルの体感 /世界が溶けて光にたわむれるとき /脈拍と火照り /塵埃のテーマ系と作中人物シャルル

【 7 恋愛と小説 】
小説を読まないヒロインたち /無知と美徳 /小説を読むヒロイン /ドン・キホーテとエンマ・ボヴァリー /紋切り型辞典 /恋愛のマナー /喜劇としての恋愛小説

【 8 農業共進会 】
恋愛と政治のピラミッド /人名研究 /政治演説 /恋愛のディスクール /政治と恋愛の対位法 /愚かしさ(ベティーズ)としての言葉 /沈黙の時間がすぎ、政治と恋愛が合流する /笑劇(ファルス)と誘惑

【 9 エロス的身体について 】
身体感覚と匂い /皮膚 /神経のふるえと流出するもの /書くという、この甘美なるもの! /書くことのむず痒さ、あるいは作家の皮膚について

【 10 自由間接話法と紋切り型 】
自由間接話法は存在しなかった? /バフチーンの擬似間接話法 /他者の言葉、あるいは言葉の他者性について /シャルルの死、あるいは視点の消滅 /彼は近ごろ名誉勲章をもらった /辞典の序文と序文のない小説

【 11 小説を読む 】
近代小説の作者 /書物と密室のエクリチュール /密室の読書 /小説はいかに読まれるか /制度のなかの文学

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『小説というオブリガート ― ミラン・クンデラを読む』

東京大学出版会,1996年

『小説というオブリガート』【 Ⅰ クンデラによる七つのノート―『裏切られた遺言』を中心に 】
1. ヨーロッパ小説 2.いかにして書くか 3.語り手と作中人物 4.まなざし 5.演劇 6.音楽 7.作家の遺言

【 Ⅱ 『不滅』を読む―小説論の方法 】
<1> 目次について
書物の構成 /物語の時間 /「目次」という装置 /書物のトポロジー
<2> 顔のない小説
アニェスの顔/ バルザックの観相学/ ヒロインの肖像/ 個性の神話/ 顔のない国
<3>
「不滅」をめぐる主題とモチーフ
なぜゲーテなのか? /身体というモチーフ /身体・愛・性 /ヒロインの誕生 /身振りと仕草 /モチーフはいかなる機能をはたすのか?
<4> 物語の構造
小説と日付 /ドラマの時間から日常の時間へ /クロノロジックな物語、あるいは「教育」と歴史的時間について /記憶の小説 /想像の小説
<5> 文字盤と変奏曲
現実・虚構・時間 /時計の文字盤 /変奏曲・音楽・音 /楽譜のトポロジー /ポリフォニー /対位法について /第五部「偶然」について /作曲家クンデラ

【 Ⅲ フランス近代小説をめぐって―身体論の地平へ 】
<1> 近代小説と眼
バルザックの眼 /プルーストの眼 /視覚は特権的な感覚か? /真実をえぐりだすまなざし /「二人の眼が合った」 /身体を見る眼 /眼を見る眼 /まなざしの力学 /身体と感覚をめぐる考察にむけて

<2> 性・身体・感覚

開放された性? /「小説の世紀」は性を隠蔽したか /ジェンダーの視点からのアプローチ /未知の国としての女性 /描かれる身体から感覚をもつ身体へ /欲望と陶酔 /性愛とエクリチュール /男らしい男の性はどこに? /犯罪としてのホモセクシュアリティ /プルーストの戦略 /第三の性とはなにか /自然に反した愛と自然のなかの愛 /性差のゆらぎについて

【 Ⅳ ヨーロッパ文化とクンデラ―文化論的記述の試み 】
<1> 中央ヨーロッパとはなにか
オリエンタリズム、あるいは中心としてのヨーロッパ /東ヨーロッパと中央ヨーロッパ /誘拐されたヨーロッパ /亡命の世紀? /「中央ヨーロッパ」は、いかにして自らを定義するか
<2> 政治的選択としてのポリフォニー
パラドックスの時代と小説の精神 /「私は小説家です」 /オーウェルと詩人 /同意としてキッチュ /抵抗としてのアイロニー /クンデラにとって、ポリフォニー芸術とはなにか
<3> 何をいかにして書くか
カフカの発見したもの /「散文の美」と「対立するモチーフの共存」、あるいはフローベールの功績について /性と排泄 /性愛のポリフォニー /隠蔽された真実/暴力としてのまなざし /テクストの音 /視覚・身体・聴覚 /音楽は、小説の特権的メタファーとなりうるか?

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『プルーストからコレットへ ― いかにして風俗小説を読むか』

中央公論社[中公新書],1991年

【 第1章 出逢い 】
<1> プルーストからコレットへ―一通の手紙
<2> 女たちの風俗
踊り子ミツゥ /手紙も風俗 /パリのレストラン /避暑地のホテル /喜劇としての風俗劇
<3> 二人のココット、二人の作家
オデット /「アカシアの道」と永遠のココット /『シェリ』のレア /二人のココット
<4> サロンの風景
出逢い /いわゆる「モデル」について /ヴェルデュラン夫人の肖像 /芸術サロンの生活 /貴族のサロン /ゲルマント公爵夫人 /ドレフュス事件
<5> プルースト、コレット、ウィリー

【 第2章 男と女 】
<1> 『バイロイトとホモセクシュアリティ』
<2> 小説に描かれた性風俗
コレットのバイロイト /「バイロイトに行ったことがあるような女」 /アルベルチーヌの正体 /「逃げさる女」 /小説に描かれた性風俗
<3> 風俗の中の作家
現象としてのウィリー /『家庭のクロディーヌ』 /クロディーヌとマルセル /もうひとりのマルセルとアルベルチーヌ
<4> ソドムの地獄
怪物シャルリュス /「十人に三、四人」 /サン=ルーの結婚の隠れた動機 /もうひとつの結婚通知 /ソドム炎上とワルキューレ
<5> 神々の黄昏

【 第3章 世紀末から1920年代へ 】
<1> アンドレ・ジッドの手紙
<2> コレットの「失われた時」
『さすらいの女』 /コレットの戦後 /『シェリの最後』 /『シェリ』 /『シェリ』と『シェリの最後』そして『失われた時を求めて』
<3> プルーストのスポーツ娘と「新しい女」コレット
『シェリ』あるいは1920年代の開幕 /プルーストのスポーツ娘たち /さまざまのスポーツ
<4> 身体と言葉
肉体のショー /作家の身体性について
<5> 1920年代の娘たち、あるいは『牝猫』

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『Passages ― De France et d’ailleurs』[+2CD](編著)

東京大学フランス語教材 2001年

『Passages』<1> 共和国 : フランスからヨーロッパへ
人権宣言 /第五共和国憲法 /マーストリヒト条約

<2> 変わりゆく社会
休憩はストップウォッチで3分間 /PACS同性愛者もカップル料金 /インターネットのプロパガンダ : ポール・ヴィリリオ

<3> イマージュと現代世界
映画は真実でなければならない : ジャン・ルノワール /他者の眼差し : クレール・ドゥニ /スクリーンの上のアフリカ : ガストン・カボレ

<4> われわれは何者か? どこへ行くのか?
経済と環境 : シルヴィ・ドレーム /オーレリの物語 : タン・ラン・カルプアト=リー /才能というイデオロギー : アルベール・ジャッカール /失語症の人が語るとき : ガエタヌ・シャペル

<5> 多文化主義,多言語主義
金塊 : ジャン=フィリップ・トゥーサン /ブリュッセルの雨 : ウィリアム・クリフ /アンティル性のために : エドゥアール・グリッサン /言語戦争 : ロラン・ブルトン

<6> 植民地化,脱植民地化
フランス人民よ! : ホー・チ・ミン /ギニアの少年の夢 : パトリック・ドゥ・ヴォス /奴隷制と植民地化 : エメ・セゼール /暴動はなぜ起きるか ― アフリカからの手紙 : ギィ・ド・モーパッサン

<7> 諸文明の出会いの場
地中海 : アルベール・カミュ /創世記 ─ イサク,ヤコブを祝福する /求めあう敵たち ─ ヨーロッパとイスラーム : フェルナン・ブローデル

<8> 移民から市民へ
雇用差別 /SOS-Racisme : イヴァン・ガストー /フランス的統合 : ジャクリーヌ・コスタ=ラスクー

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『フランス語基礎』[+1CD](E. ヴァセルマン氏と共著)

放送大学教材 2006年

『フランス語基礎』<1> 食と文化(Ⅰ)
L’aventure d’un chef cuisinier français au Japon 「あるフランス人シェフの物語」 /インタビュー ― フランス料理オーナーシェフ André Pachon Ⅰ /シャンソン ― Henri Salvador : Jardin d’hiver Ⅰ

<2> 食と文化(Ⅱ)
« Dessine-moi un mouton ! » 「羊の絵を描いて!」 /インタビュー ― André Pachon Ⅱ /シャンソン ― Henri Salvador : Jardin d’hiver Ⅰ

<3> 市民社会(Ⅰ)
Médecins sans frontières (MSF) 「国境なき医師団」 /インタビュー ― 国境なき医師団日本・前会長 寺田朗子 /シャンソン ― Carla Bruni : Le ciel dans une chambre

<4> 市民社会(Ⅱ)
Guérande, « le pays de l’or blanc » 「白い黄金の国ゲランド」 /現地ルポルタージュ ― 美術家・フリーライター コリン・コバヤシⅠ /シャンソン ― Jacques Brel : MadeleineⅠ

<5> 市民社会(Ⅲ)
Associations et vie associative en France /現地ルポルタージュ ― コリン・コバヤシⅡ /シャンソン ― Jacques Brel : MadeleineⅠ

<6> 童話を読む(Ⅰ)
Pierre Gripari:La sorcière de la rue MouffetardⅠ /インタビュー ― ギタリスト クロード・チアリⅠ /シャンソン ― Maurice Chevalier/Mistinguett : Ça c’est Paris !

<7> 童話を読む(Ⅱ)
Pierre Gripari:La sorcière de la rue MouffetardⅡ /インタビュー ― ギタリスト クロード・チアリⅡ /シャンソン ― Barbara, Moustaki : La Dame bruneⅠ

<8> 童話を読む(Ⅲ)
Pierre Gripari : La sorcière de la rue MouffetardⅢ /シャンソン ― Barbara, Moustaki : La Dame bruneⅡ

<9> 企業と女性とサイエンス(Ⅰ)
Le sexe des sciences /インタビュー ― 日本ロレアル・副社長 坪田秀子Ⅰ /シャンソン ― Camille : Le sac des filles

<10> 企業と女性とサイエンス(Ⅱ)
« Le nez de Cléopâtre » /インタビュー ― 坪田秀子Ⅱ /シャンソン ― Tété : Flou

<11> 旅と空間のデザイン(Ⅰ)
Le jardin de château de Vaux-le-Vicomte /インタビュー ― ランドスケープ・デザイナー 田中喜一Ⅰ /シャンソン ― Georges Bizet : Habanera [ Carmen ] Ⅰ

<12> 旅と空間のデザイン(Ⅱ)
La villa impériale Shûgakuin /インタビュー ― 田中喜一Ⅱ /シャンソン ― Georges Bizet : Habanera [ Carmen ] Ⅱ

<13> 芸術作品に親しむ(Ⅰ)
Albert Camus:L’ÉtrangerⅠ /インタビュー ― 作曲家・ピアニスト 野平一郎Ⅰ /シャンソン ― Jacques Dutronc : Il est cinq heures, Paris s’éveille Ⅰ

<14> 芸術作品に親しむ(Ⅱ)
Albert Camus : L’ÉtrangerⅡ /インタビュー ― 野平一郎Ⅰ /シャンソン ― Jacques Dutronc : Il est cinq heures, Paris s’éveille Ⅱ

<15> 芸術作品に親しむ(Ⅲ)
Albert Camus : L’ÉtrangerⅢ /シャンソン ― Salif Keita : Je suis venu te dire que je m’en vais

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